手術について

当院では手術前に十分なインフォームドコンセントを行うよう心がけています。手術内容については事前に、方法・費用・入院期間などについてお話するようにしています。分からない点や心配な点などありましたらご相談下さい。

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病院の手術日と予約について

手術は緊急の手術や大きな手術を除いて月・火・木・金の午後1時から4時に行っています。また、手術は緊急なものを除いて全て予約制になっております。遅くても前日までにお電話でも結構ですので予約を入れて下さい。
*去勢手術や避妊手術において土日でないと連れて来れないという方はお申し出ください。できる限り対応いたします。

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入院について

動物にかかるストレスを考えて入院期間は短くしたいと考えています。手術後に特に治療を続ける必要がなく、自宅での静養が適切と思われ、飼い主さんのご協力が得られれば、できるだけ早く退院することができます。

 ◎避妊手術・去勢手術・歯石など現在の健康状態に問題ない場合  →麻酔の影響がとれていれば当日に退院可能です。

 ◎高齢の動物や全身状態に問題のある病気で手術する場合  →麻酔後の状態により入院が必要になります。

退院後も完全に元の生活が送れるようになるまでは飼い主様の看護が必要です。

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麻酔について

麻酔の方法は一つではなく、手術内容・動物の健康状態・検査の結果・動物の性格などを考慮し、最も適切と思われる方法で行います。
手術を敬遠する理由に「もう歳をとっているから」というのがありますが、年齢だけでは手術の危険度はそれほど高いのではありません。 問題は年齢ではなく、現在の健康状態です。 また、手術を敬遠する理由に「今は元気だから」というのもありますが、元気だから手術後の回復もスムーズでうまくいく可能性があるのです。 手術は決して最期の手段ではなく、成功する見込みがあればこそできるものです。

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去勢・避妊手術について

飼い始めて間もない子犬や子猫たちも、成長に伴いすぐに性成熟(一般的には8〜10ヶ月齢)が訪れます。そのため、ワクチン接種やしつけなどと平行して、将来的に雄なら去勢手術、雌なら避妊手術を受けさせるかどうか、決めておく必要があります。

「病気でもないのに不自然な手術ではないのか」、「自然なままが良い」、「かわいそう」、「全身麻酔が心配」、「手術した後に肥満にならないのか」、ということがよく言われます。しかしよく考えてみると、もともと人間が飼育しているそのものが自然なことではなく、食事、排泄、行動範囲の制限、しつけなどはすべて人間がコントロールしています。したがって、人間との関係を良好に保つためや起こりやすい病気を予防するために、手術をすることは必ずしもかわいそうなことではありません。また、現在の麻酔はとても安全性は高く、危険性は低いものです。

去勢手術・避妊手術のメリットは下にまとめています。去勢・避妊は望まぬ子犬・子猫を増やさないという目的以外に、病気の予防や行動・性格面でプラスとなる効果もあります。手術の時期は、ケースバイケースですが、一般的には6ヶ月齢前後が最善だと思われます。

 ■ 去勢・避妊による健康面や行動・性格面での効果 ■



   雄犬♂
   ・前立腺の病気や精巣・肛門周囲の腫瘍、会陰ヘルニアの予防になる
   ・攻撃性の低下、性格が穏やかになる
   ・尿マーキングが減る


   雌犬♀
   ・望まない妊娠を防ぐことができる
   ・乳腺腫瘍や子宮・卵巣の病気(子宮蓄膿症、卵巣腫瘍など)の
    予防になる
   ・発情の煩わしさが解消される
    (発情時の出血、雄犬が近寄ってこなくなるなど)

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   雄猫♂
   ・攻撃性の低下、性格が穏やかになる
   ・尿マーキングが減る
    (部屋のあちこちの、壁など垂直なものに尿を吹きつける行為を
     スプレーと呼んでいますが80〜90%の雄猫に対して防止する)


   雌猫♀
   ・望まない妊娠を防ぐことができる
   ・乳腺腫瘍や子宮・卵巣の病気(子宮蓄膿症、卵巣腫瘍など)の
    予防になる
   ・発情時の煩わしさが解消される
    (発情時の異常な鳴き声が無くなるなど)




 ◎手術後の肥満について
 「去勢手術や避妊手術をした後に肥満になる」とよく言われますが、
  手術を受けていても太らない子もいますし、手術を受けていなくても
  肥満の子もいます。実際、手術と肥満との因果関係は科学的には
  証明されていません。
  おそらく、ホルモンの影響によるストレスから解放されるため、
  食欲が増すことが肥満になる原因と思われます。
  いずれにしても、これらの問題はしっかりとした食事管理をすることで
  コントロールできます。

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